溢れんばかりジャズ愛は勿論、色んなカタチの「愛」に惹きつけられる漫画「BLUE GIANT」

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「ちゃんと聴いてみたいけど、ジャズってなんとなく敷居が高い」
「もう少し歳を取ったらジャズの良さ分かるのかなぁ」

ジャズ(JAZZ)

この言葉自体は多くの人が耳にしたことがあるだろうが、その音楽を進んで聴く人は少ないだろう。
かく言う私も「ジャズ」という音楽をしっかり聴いたことがない。冒頭のようなぼんやりとした気持ちを持ちつつも、気づけばアラフォーの年齢(時が経つのはホント早い)になったが、いまだに取っ付きにくい印象がある。

ひと昔に「スウィングガールズ」なる女子高生ビックバンドの映画がヒットしたり、東京Jazz Festivalを筆頭に様々な地域で気軽にジャズに触れる機会は増えている(我が地元近くの池袋でも毎年開催されている!)はずだが、いまいち一般的に話題にあがることは少ない。
まぁ、そもそもジャズに限らず、アイドル、ポップス全盛のこの時代、それを言ったらロックだって、ヒップホップだって、ダンスミュージックだってマイナーな存在な訳だけど…。
でもね、だからこそライブハウスやフェス、クラブなんかに行くと、なんかいいんですよね。「音楽好きです!」的な人の雰囲気に浸れるから。

ジャズ愛はもちろん、色んなカタチの「愛」に惹きつけられる

ちょっと話がズレちゃったけど「BLue Gaint」もそんな音楽「愛」にズッポリ浸かれる漫画だ。前々から読みたいとは思っていたのだが、仕事や試験勉強があり時期的に一度読み出したら絶対にハマって支障が出てくると購入は自重していたのだが、無事試験が終了、万を持してアマゾンで1巻を読み始めたら…、ほら、やっぱり(?)。当然のごとくハマって続きの2巻~最新巻の8巻まではまとめ買い、2日足らずで全巻読破。

「Blue Gaint」の作者、石塚真一さんは映画化された「岳」の作者の漫画家さん。レビューなんかでも時々見かけるが、音楽を題材にした漫画という点では、私も大大大好きなハロルド作石さんの「BECK」と同様、漫画から聴こえるはずのない「音」が聴こえてくるような不思議な感覚に興奮を覚える。しかも、「BECK」では、その題名の同名のバンド「BECK」はラウド系バンドで私自身好きなジャンルでもあるので、なんとなく読みながら自分の頭の中で鳴っている音も妄想しやすいのであるが、「Blue Gaint」で登場する10代トリオ「JASS」は当然ジャズバンド、冒頭の通りジャズ未経験の私にとっては妄想のしようがないはずなのだが、それでもなんか激アツの音が確かに鳴っているように感じるのだ。

詳しく書くと(書きたいが)ネタバレになってしまうので避けるが、物語は現在、前述の10代のトリオ「JASS」のメンバー、元バスケ部でジャズに心打たれたテナーサックス宮本大、凄腕ピアニスト雪祈、大の高校の同級生素人ドラマー玉田の3人を中心に、その周辺の人物の人間模様を交えながら「JAZZ」が成り上がっていく過程が描かれている。

この漫画のどこにそこまでハマるんだろうと考えてみると、やっぱり「愛」が感じられるからだろう。「ジャズへの愛」が。大の「ど」ストレートに表現するジャズへの愛、雪祈の一見クールに、だが結構泥臭さも感じるジャズへの愛、玉田の素人ながらも2人に必死に喰らい付く過程で日増しに募るジャズへの愛、そのほかにも各所で登場するバンド達、ジャズバーのマスター、楽器の師匠、バンドのお客さん達、色々な場面でのジャズへの愛が感じられる。
加えて、私を含め、ジャズ素人をも引きつけるのは、大の家族との「家族愛」、高校の同級生との「友情」などの人間ドラマの中で描かれる様々なカタチの「愛」が、ジャズ好きのみならず多くの人を引きつけるのだろう。

ドキュメンタリー映画的な仕掛けは吉とでるか…?

現状、最新8巻。「世界一のジャズマンになる」という大の物語はまだまだ始まったばかりだろう。いろんな方に読んでいただきたいので多くは語らないが、もう少しだけ。

「Blue Gaint」には一つの面白い仕掛け(?)がある。各巻末に「BONUS TRACK」として数ページ、物語中に登場した人物が数年後はたまた数十年後にインタビュー形式で大との思い出を語るものがある。ドキュメンタリーの映画なんかであるような場面であるが、これにより、私たちは大の、又、他の登場人物の本編ではまだ描かれていない未来の一端を知ってしまうことになる。これは、面白い演出だと思う同時に、すごいハードルをあげてるなぁ、と感じた。だって、ある意味結末が分かってしまっているんだから。

先日、ちょうど映画館でエイミー・ワインハウスのドキュメンタリー映画「Amy」を見たからか。彼女の場合は、見る前からその悲劇的な結末を当然、知っていた。それでも、その過程で彼女がどんな人生を歩んでいたのかを知りたかったから映画館で鑑賞したのだが、これから「Blue Gaint」を読む感覚も同じなのかもしれない。

酒・ドラッグ・男、そして巨大なショービスの世界に翻弄された歌姫の軌跡「Amy」 | リー:リー:リー

その結末へと続く過程がやっぱり知りたい。そこをこれから石塚先生がどう魅せていくのか。そこが楽しみだ。

どの漫画もそうだか、連載を見ていないで、途中から一気読みをしてしまうと、これからの新巻がでるまでのペースが恐ろしく長く感じてしまうが、気長に待つとしよう。いや、待てないなぁ〜、早く続きが読みたい!!

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↑まずは1巻だけでも!(きっと1巻読んだらYou can’t stopですけどね)

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↑音が聞こえる漫画としてはコチラも是非!!

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