OJT、社内(外)研修、手本となる所長・先輩がいないなら本が最良の学び場となる

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研修・教育体制がしっかりしている会計事務所は稀

新卒で会社に就職すると、通常、日常業務に従事する前には社内外で研修を受けるでしょうし、その後働いていく様々な場面で上司や先輩からOJTを受けながら業務の幅を広げていくことになることが多いでしょう。

しかし、規模の小さい零細会計事務所は所員の教育に割く時間はありません。本来しっかり教育にも時間を割くべきだとは思いますし、教育体制がしっかりしている事務所ももちろんあるとは思いますが、仮にそのような事務所があったとしても、そのような体制のしっかりしている事務所は離職率が低いでしょうから、スペックの低い未経験者が職を得ることは難しいかもしれません。

だから、未経験で就職した事務所で、研修がろくにない又は簡単な引継書を渡されて、後は「 前の処理を見てやってみて!」と軽い放置プレイをされる方もいるでしょう。

私も過去にそのような扱いを受けて「寿司職人か!!」と突っ込みを入れたくなることもありました。

確かに過去にその事務所が行った申請書・届出書や、会計データの処理方法を真似れば、それらしくカタチは整えることはできるのですが、「はて、この処理は正しいのか?」「もし、過去の届出書自体が間違っているとしたら、それを参考にして作った自分のも間違ってるんだよなぁ」など不安で不安な気持ちになることがありました。

しかも、所長や先輩方は忙しそうで質問もしずらい、質問したらしたら怒られるし、なんてこともあるかもしれません。

もう、そんな状況だったら自力で解決していくしかありません。そんなときは書籍が最良の教科書になります。

分厚い専門書より同じような一般向けの書籍を何冊か読んだほうが身につきやすい

最初に就職した事務所には所長がいままで購入した専門書が結構あり、後々は色々と読ませてもらって役にたったのですが、いかんせん未経験者には内容が難しいものばかりでした。そんな難しく分厚い専門書を読むよりも最初のうちは、一般向けの「一番分かりやすい〜」なんてタイトルが付いている書籍を何冊か読んだほうが日常業務には役に立つと思います。ちなみに同じ分野の本でも何冊か読んだほうが、重要論点や大事なポイントだったりが理解しやすくなると思います。

以下に、私が会計事務所勤務1年生の頃手元に置いていて助かった書籍を記載します。

(1)記帳代行

最新 知りたいことがパッとわかる勘定科目と仕訳が見つかる本

北川 真貴 ソーテック社 2010-12-18
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会計事務所に就職して最初のほうにする仕事が入力作業、いわゆる記帳代行が多いと思います。簿記検定などで勉強済みだとしても、意外と実務の現場ではどの科目にするべきか迷う場面は多々あります。勘定科目からどういった取引がその勘定科目に含まれるかを、又は摘要から勘定科目を逆引きで調べられるこの手の書籍は一冊はあると便利です。
ただし、会計事務所によって、会社の実情により使用する勘定科目は異なることはあるので、本に書いてあるからその科目で、と単純に処理してしまうのは注意ですが…。

(2)申請・届出書類の作成

実務家・専門家のための 総務・税務手続マニュアル 第6版 (困ったときの便利帳)

井上 修,新川 勉 TAC出版 2013-10-18
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先生や先輩所員の補助として税務署等への各種申請・届出関係の書類作成をすることもあるでしょう。歴史が長い、又は顧問先が多い事務所なら、過去に事務所で作成した書類の控えがあるので、それらの事例を真似をすれば対応はできますが、そうでない場合は、どんな時にどんな書類が必要なのか網羅的に抑えてあり、実際の記載例も載っている書籍があると助かります。

(3)給与・社会保険関係

改訂 最新 知りたいことがパッとわかる 社会保険と労働保険の届け出・手続きができる本

吉田秀子 ソーテック社 2015-03-19
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会計事務所なのでお客様から税金関係の質問が問われるのは当然ですが、それ以外で結構質問をうけるのが給与・社会保険関係です。お客様に社労士さんがついていいれば、これらの質問をうける機会はないかもしれませんが、社労士さんを顧問につけていないお客様は結構います。いざ質問されたときに即答はできずとも、知識として持っていると持っていないでは違うので、給与計算や社会保険・労働保険関係一通りの流れが分かるようにしておいたほうが良いと思います。

(4)税務申告関係

平成27年版 対話式 法人税申告書作成ゼミナール (別冊図解付き)

鈴木 基史 清文社 2015-09-10
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税理士試験で法人税や消費税を勉強していなくとも、事務所によっては申告書の作成の作成を任されることはありますし、勉強していたとしても、試験勉強で出てくる内容だけで、実際に申告書を作成するのは難しいです。(1)〜(3)に関しては、同じような書籍が多数出版されているので、どれでもよいと思いますが、法人税の申告書作成を学ぶには、毎年改訂版が出版されている人気の本書は理解しやすいです。税務ソフトだと必要なところに数字を入れると、何となく出来ちゃったりするのですが、本書は手書きで事例に従って手書きで申告書の記入を練習でき、各別表のつながりが理解しやすくためになります。

(5)エクセル

そのまま使える 経理&会計のためのExcel入門

井ノ上 陽一 日本実業出版社 2010-08-26
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 会計事務所の仕事とエクセルは相性がいいですし、使い方によっては自分の武器にも自分の身を守る防具にもなります。ただし、元々エクセルを熟知した方ならともかく、エクセルを使いこなせるようになるには時間がかかりますし、どういった場面でどういった風に使えば仕事が効率化できるのかは会計事務所で学ぶのは困難です。そもそも効果的にエクセルを使える人、使っている人が事務所に在籍していることは稀だと思います。
 井ノ上先生の本書は、経理・会計の実務に役立つエクセルの使い方に絞って書かれており、効果的に必要な知識を得られ、即実践できるものが多数掲載されています。

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