大切なものを得るためには、大切ではないものを減らせばいい_『減らす技術』Byレオ・バボータ

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photo credit: ~Mademoiselle G via photo pin cc

僕らは今、普段の生活の中で、日々とてつもない量の情報に接して生きています。テレビ、新聞、ラジオ、インターネット、対面等、ほっておけば情報はいくらでも向こうから勝手にやってきます。
一方で、僕らは今、普段の仕事の中で、日々ものすごい量の成果を求められます。要求されたことに対して結果を出すことができなければ、あっという間に必要の無い人間としての烙印を押されてしまします。それが良い事だとはとても言えませんが、僕らが今生きている時代はそういう時代だと思います。
そのような時代において結果を出すために、僕らは日々、必要な情報インプットを増やし理論武装し、行動を最大化するためにアウトプットをし続ける必要があります。
ただ、問題は捌ききれない程大量の情報・タスクをなんとかこなすような生活を日々続けていくことは「効果的」なのか? 又は「幸せ」なのか? ということです。

本書の著者である、レオ・バボータさんは、崖っぷちの人生から大逆転して成功を掴み取った経験やコツを綴ったブログ「Zen Habits」を主宰しており、07年には世界ブログ総合大賞を受賞するほど、世界中から注目をされている人物です。
そんな彼が本書で薦める人生を一変させる程重要な秘訣は
「シンプル・イズ・べスト」
ズバリ人生はシンプルな方が良いということ。そして、その為に必要なステップは、①大切なことを見極める、②それ以外のおのを取り除く、とことだけ。
「えぇ~、でも、言いたい事も言えないこんな世の中じゃ(ポイズン)、シンプルに生きることなんて出来ないんじゃない?」
と思われる方も多いと思います。しかし、レオ氏が主張してるのは、単に行動量を減らすという訳ではありません。結果を出し、その上で自分らしく生きる、そのためのコツが具体的に踏むべきステップと共に書かれているので、本書を読まれた方ならどなたでも、自分の生活の中に取り入れ易いようになっています。

本質に迫ることだけに集中する

僕も今から1年半程前に、人生どん底の経験を味わった後、何とか復活してやろう、今までの遅れを取り戻してやろうと、必死になってあれもこれもやれることはやろうとしてきました。まさにブルーハーツの「夢」の歌詞にあるように、
「あれもしたい、これもした、もっとしたい、もっともっとしたい!」
状態でした。しかし、気になることには手を出し、気になる情報を何でもインプットするようにすると、スペックが低い僕の許容範囲はあっという間にオーバーしてしまいました。そんな悩みを解決したい、と思い本書を手に取った訳です。
まず、大切なことは、本書のタイトル通り「減らすこと」、つまり、日々の生活のなかで、やること自体を制限するのです。僕たちにはみな1日24時間しかないので、何かを新しく始めるには何かをやめなければなりません。そして、現在の自身の習慣を振り返ってみると、意外に多くの無駄なことをしていることに気付くと思います。
この制限には、回数や時間を減らしたり、そのやること自体をやめてしまうということを含みますが、この人生に制限を与えることにより、生活がシンプルになる自分自身の人生をコントロールできるようになったり、重要なことに的を絞れるようになったり、集中力が増すいったメリットがあります。
具体的何かを制限する手法としては、PDCAサイクルのような感じで進めます。

①現状を把握し、制限値を設定
②設定を一週間試し、結果を分析
③上手くいかなかったら、新しい制限値を定し、再度試す
④上手くいったらルーチン化するまで続ける (P41~)

次に、冒頭に記載したように、大切なことを見極めることも必要です。そのためには、以下のような質問に答えてみることが有効です。

「本質に迫ること」を見極める9つの質問
①どんなことに価値観を感じるか?
②どんなゴールを目指しているか?
③心から好きなものは?
④何が大切なことか?
⑤もっともインパクトが大きことは何?
⑥長期的にインパクトがあることはどれ?
⑦「必要なもの」or「欲しいもの」?
⑧「本質に迫ること」ではないことは?
⑨まだ減らせることはないか?    (P45~)

定期的の上記の質問を自問することにより、本当に大切なことが見えてきます。そして、それはやりたいことだから集中できます。集中できるから達成できます…、という成功の連鎖が始まるのです!

成功の鍵はいかにして「集中」するか!
そして「集中」を保つにはシングルタスクが良い!

自分の成功の為に必要な本質に迫るものは何なのかが分かり、資源を生産性の高いものに集中したとしても、それだけでは成功にはたどり着けない。
そう、当然ながら、結果をださなければならない。その結果を出すために最も必要なツールが「集中」であると著者は説く。そして、この集中を保ちつつ成果を上げる仕事術がシングルタスクです。
シングルタスクとは、文字通り「今はこれ!」と決めたことに集中し、それ以外には手を付けないことです。
シングルタスクの反対として、殆どの方が日々行なっている手法がマルチタスクですが、これは、手法が複雑であることからかえって非効率になったり、ストレスが生じたり、間違いを起こしてしまったりとデメリットが多いそうです。
具体的なやり方としては、以下のような方法があります。

・朝一番にもっとも重要なタスク(MIT)をかたづける
→MITが終わるまで、他は一切手をつけない。午前中にMITを2~3個達成できればベター。
集中の邪魔になるものをすべて取り除く
→インターネットや携帯は切る。出来れば電話にもでない
(P62)
MIT以外の細々とした、だけどやらなければいけない仕事はまとめてバッチ処理が効果的
→ToDoリストにメモをしておき、「メール」「電話」などグループごとに一気になる。注意すべきは処理する時間。あくまで朝はMITの時間。できれば1日の終わりにまとめて片付けるのがべスト!
(P111)

会社勤めをしていると、各方面から仕事が舞い込みなかなか、予定通りに仕事が進まないことも多々あるかと思いますが、そんな割り込み仕事が入ったときも、重要度によってはとりあえず棚上げにし、目の前のタスクに戻るなどの工夫が必要です。
そう考えるとやはり、会社の就業時間前、つまり「朝」の時間の活用方法が重要になってきそうですね。やっぱり早起きは必要なんでしょうね!

効率よく目標を達成するテクニック「ワン・ゴール方式」

目標を達成するためには、前述の集中力やエネルギーやモチベーションが必要とされるが、これらの資源は有限です。これは僕も実感していますし、誰もが実感したことがあるでしょう。
例えば、1月1日に新年の誓をたてる方が多いと思いますが、この時点ではやまり意識が高くやってやるぞ!というやる気がみなぎっているので、欲張ってあれこれ目標を沢山立ててしまうのですが、数週間たってみると、どれもゴールするまでには程遠い。ゴールしないと達成感が得られないから、モチベーションがあがらない。そのうち、新年の誓いを見るのすら嫌になってしまう、という「負」のスパイラルに陥った経験はあるでしょう。
そこで筆者が薦める方法が、「ワン・ゴール方式」です。その名の通り、一度にひとつのゴールだけに集中して効率よく目標を達成するテクニックです。
具体的には以下のように設定します。

①ワン・ゴールを選ぶ
→2,3年で達成したいゴールをリストアップ。そのうち1つだけを選ぶ。
②サブ・ゴールにブレークダウン
→1~2月で達成できそうな、最初のサブゴールを設定する
③週間ゴールを決める
→サブゴールの達成に向けて、今度は「週間ゴール」を決める
④今日取り組むタスクを決める
→「1日1タスク」を決める。これが前述のMITにやる
(P84~)

この方法で日々のタスクまで落とし込んだら、それにより決めたMITをまずは一日の始めにやってしまうのです。それにより、常に自分はゴールに向かって前進しているという達成感を得ることができるのです。


ひと昔と比べると、一人一人がやるべき仕事量、そして扱う情報量は膨大に膨れ上がっています。多くのビジネス書では、これまでは、いかに大量の仕事を効率的にこなすか、ということに焦点を当てた仕事術が多かったような気がします。
そんな中、本書のように「やること自体を減らす」という主張は、一見、ひと昔に流行った「スロー・ライフ」を想像させ、現実の生活には使えないのではと思ってしまいますが、このような時代だからこそ、本書が提唱するように、自分自身にとって何が必要なのかをしっかりと見極め、そのことに自分の資源を集中させ成果を上げる、というスキルは必要なんだろうなぁ、と思いました。
僕は、個人的な性格もあり、また、人生につまずいた分をなんとか早く他の人に追いつきたいという焦りから、つい、あれもやってみたいし、やらなければいけないとやることを増加させ続ける方向に進んでしまっていましたが、皆さまも今一度自分のゴールは何なのか、そのゴールを達成するためには何をすべきなのか、立ち止まって考えてみてはいかがでしょうか?

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