【Non-BP Life】相手のタメになる「優しさ」って?

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photo credit: fanz via photopin cc

「優しいですね!」

知っている人に、又は知らない人に、こう言われたら貴方は嬉しいでしょうか? よく男が「優しい人」や「いい人」と言われると恋愛対象にならないと言われますが、だとしても、言われて悪い気がする言葉では無いと思います。

僕は小さい頃から、ことあるごとに色々な人に言われて育ってきたような気がします。僕は女性にはモテないほうなので、奇しくも「いい人はモテない」の法則は当たっているのかもしれませんね…(^^ゞ。そもそも別にいい子ぶるつもりでもないですし、自分の事は自分が一番ではないかもしれなけど知っているつもりなので、結構外面と内面は違い、むしろ計算高い部類の人間であることは分かっています。だからが、「優しさ」という言葉の本質が未だによく理解できてないのかもしれません。

ただ、この「優しさ」という意味について、よく考えるようになったのは、BPD(「境界性パーソナリティ障害」の略称、以下BPDと表記させて頂きます。)のパートナーとお付き合いを始めてからです。現在、過去を問わずBPDの方と深くかかわり合いを持った経験がある方は、ご理解いただけると思うのですが、BPDの方はしばしば僕らノンノーダーを試すような行動、言動を取ることがあります。

以下の言葉は、Welcome to OZのメンバーの方の言葉で『境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド』に掲載されていたものですが、この行動又は言動を上手く表現した言葉だと思うので引用させていただきます。

 BPDをもつ人は、私たちが引いた境界線を目にすると、
その線に足をのせてみせます。
そして何も起こらなければ、境界線が切れてしまうまで、
何度もそれを足で踏みつけるのです。

――Welcome to Ozのメンバー

このメンバーの言葉の「その線に足をのせてみる」というのが、イコール「試す」(僕らノンにとっては「試されている」のですが)に該当し、この状況は、時に、何気ない日常のいち場面「そこのお塩取って!」みたいな些細ないことから、「○○しないなら、自殺するよ!」みたいなヘビーなものまで様々ですが、その時に、つい「相手がそれを望むなら、そうしよう!」と考え、結果的に相手の要求通りにしていまうと、結果として、状況は悪化してしまいます。

例えが悪いかもしれませんが、それは、アル中の患者が、アルコールが切れて苦しそうにしている姿に見かねて、少しならと思いお酒を与えてしまう、又はドラック中毒の患者が禁断症状に悶え苦しみ、薬が欲しいと懇願する姿につい同情して薬を与えてしまう、といった行為と似ていると思います。

BPDの方の要求を呑むことは、一時的に争いを回避することができるため、つい相手の望むようにしていまいがちですが、これは結果として、最悪の結果に繋がりかねません。一度要求が通る味を覚えてしまったBPDの方は、更に一歩高い要求をしてくることでしょう!

そしてその要求をも呑んでしまったら、さらに高い要求、さらに高い要求と続き、気がつくと自分自身が身動きが取れなくなっていた、という状況に追い込まれかねません。

これは僕の実感ですが、相手の要求をどこまで許容して、どこからは頑として許さないか、この線を引くのは非常に難しいですが、一度その境界を設定し、例えばその境界を設定したことを相手に了承させた後で、相手にまたぐことを許してしまったら、新しい線を改めて引き直すことは非常に困難を極めます。僕はこの境界設定に失敗し、どん底まで落ちていったほうなので、反面教師として読んでいただければと思うのですが、「優しさ」はBPDの方と深く関わって生活していこうとしたら、場合によっては文字通り「命取り」になってしまいます。

「相手が望むことをしてあげるのが、優しさではありません。
相手のことを想って、断固として許さない。これがBPDを抱える人に対する優しさであることもあるのではないでしょうか?」

まぁ、こんなことを書いていても、そうそう簡単ではないことは重々分かっていますので(^^ゞ、自分自身へ言い聞かせているようなもんです。ただ、僕もこの先BPDのパートナーと共に暮らしていくために、今度こそ設定した境界は遵守します。それが相手への「優しさ」だし、自分自身の心や体にとっての「優しさ」だと思いますので。

最後に同書籍からもう1フレーズを抜粋させて締めさせていただきます。

 BPDをもつ人が境界をテストし始めたら、みなさんがこれまでに学んできたコミュニケーション・ツールはすべて後回しです。今、重要なことは、皆さんが何をするかであり、何を言うかではありません。境界を有効に作用させるために、みなさんが求める行動を強化してください。
みなさんの境界を遵守するのです。

事あるごと読み返してます!

境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド
境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド ランディ・クリーガー 遊佐安一郎

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コメント

  1. 太陽 より:

    SECRET: 1
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    こんにちは。
    探し物をしていてこちらにたどり着きました。
    私は中年で、両親は高齢ですが元気です。母親がBDのようです。虐待されて育ち、私達も叩かれ、けなされ、脅され。
    今、知りたいのは私達を助ける意志が余りなかった父の事です。
    BDのパートナーの、〈子供に対する心理についての本〉を何かご存知ないでしょうか?
    父親は、母親の育ちは知っていて、父本人は子供の頃に叩かれたりわめかれたりの経験はありません。
    キレていない時の妻の事は大好きみたいです。歳のせいか、母も大分落ち着いていますし。
    昨日、唐突に「よくよく思い返しても、自分は叩かれたり、ガーガー怒られたりした事はない。優しく注意されただけ」と、母と私の前で幸せそうに言いました。
    【母に心を引き裂かれて】を読みましたが、父親については情報が少なく。人格障害の可能性はあるようですね。昨日の発言からしても。
    本人は、自分は優しく妻思いだと認識しています。妻が一番です。夫婦間では結構な話ですが。
    BDは子供を持つべきではないと思いますが、昔の事ですし。父も人格障害だとすれば、そういう本もご存知であれば教えていただけませんか。
    田舎過ぎて、ちゃんとした本屋が近く

  2. 太陽 より:

    SECRET: 1
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    お返事がないということは、ご存知ないということですね。失礼致しました。

  3. atsuko_nonbp より:

    SECRET: 1
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    太陽様
     はじめまして。
     はじめに、なかなかご連絡が出来ず大変失礼致しました。
     私はは、パートナー具体的には元妻がBPDであるため、BPDのパートナーという立場になりますが、子供はいなかったため、あまり子供に対する心理という点ではあまり、わかりません。丁度、前回参加させていただきました「BPDの家族会」ではその時のトピックがBPDのパートナーで、BPDの妻を持つ方(この方は子供さんもいらっしゃったので)その方のお話は参考になったので、シェアできればしたいのですが、「BPD家族会」の内容については、オフレコになっているため、お伝えすることができません。
     また、書籍という点では、太陽様もご存知だと思いますが、星和出版から刊行されているものを含め、BPD関連の書籍は結構よんできましたが、「BPDのパートナーの子供に対する心理」という切り口で記載があるものはなかったと思います。
     ただ、私自身、興味があったので、後日、時間があるときに書店か図書館のレファレンスサービスでその内容について尋ねてみようと思っていたのですが、ここ数日はかなりばたばたしておりまして行けず、ご連絡もできず状態になっておりました。
     太陽様のメールが「ちゃんとした本屋が近く」というところで切れてしまっているので、詳細は分かりかねますが、図書館のレファレンスであれば調べてくれると思いますよ。または、僕のブログからもリンク貼ってますが、「BPD家族会」の掲示板若しくは、ネットなのでどういう反応があるかわかりませんが「境界例・境界性人格障害WEB」のノンボーダー掲示板で聴いてみるのも手だと思います。
     お力になれず大変申し訳ございせん。
     お時間をいただければ、私自身が書店等で聴いてみた結果は、いい情報があればお知らせ致します。
     それでは失礼致します。