心を整える能力、それがEQ_『EQ 心の知能指数』Byダニエル・ゴールマン

 誰でも自分が気にならない情報は頭に入ってこないし、情報自体が集まってこないものですよね。僕の場合「心」というキーワードも、自分の中では重要性が低く、スルーされてきました。
 が、境界性パーソナリティー障害という病気を抱える、パートナーと共に暮らし、また、自分自身は絶対にならないだろうと思っていた「心」の崩壊を体験してしまうと、今まで意識することなく普通にできていたことができないのは何故か? という自分自身への疑問を始め、「心」というキーワードが否応なしに頭に飛び込んでくるし、そもそも「心」ってなんだという疑問から「心」について学びたいという欲求がわくようになってきました。
 のっけから「心」「心」何度も何度もスイマセンね(-_-;)
 今回ご紹介する『EQ こころの知能指数』はもぅ10年以上も前に出版された本ですが、当時は確か結構話題になってましたよね? うる覚えですが。

EQ こころの知能指数 (講談社プラスアルファ文庫)
EQ こころの知能指数 (講談社プラスアルファ文庫) ダニエル・ゴールマン 土屋 京子

講談社 1998-09-18
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 EQという言葉自体に、改めて興味をもったのは、数年前です。それはBPD持ちの元妻が、長年通院していた病院から訳あった違う病院に変わらないといけない時に、新しい病院で、色々なテストを受けたのですが、その中にIQEQに関するテストもありました。
 まず、EQ(こころの知能指数)とは何なのか? 本書ではこう定義されています。

(1)自分自身の情動を知る
自分の中にある感情を認識する能力。EQの一番大切な基本。
(2)感情を制御する
感情を適切な状態に制御しておく能力は、情動の自己認識の上に成り立つ。
(3)自分を動機づける
目標達成に向かって自分の気持ちを奮い立たせる能力は、何かに集中したり何かを習得したり創造したりするうえで不可欠だ。
(4)他人の感情を認識する
共感もまた情動の自己認識の上に成り立つ能力であり、根本的な人間関係処理能力だ。
(5)人間関係をうまく処理する
人間関係を処理する能力は、大部分が他人の感情をうまく受けとめる技術だ。

 EQよりは耳にする機会が多い「IQ」が高い人、と聞くと天才と連想してしまいますが、人生の成功度とIQとの相関関係には例外が多く、人生を成功に導く要因のうち、IQが関係するのは多く見積もってもせいぜい20%どまりだそうです。
 ちなみに僕自身は、このテストを受けた経験がないので、主観的に分析すると、全体的にあまり高いとは言えないですし、その中でも(2)(5)の能力が今のところ低いような気がしますね。また、BPD(ボーダー)の人は、一般的にIQが高い反面、EQが低い人が多いそうです。僕のパートナーの結果も同様でした。そのことからも、EQがこの世界で生きていくために、不可欠な能力であることは容易に実感できます。
 
 そして、このEQは、生まれつき持った才能と考えられるIQとは異なり、正しい方向で努力すれば矯正し、向上させることが可能だそうです。
 ではどういった行動がEQ的観点から見るとよいのか? そのヒントが第二部以降で、結婚生活、職場、医療、教育といった場面別で説明されています。
 どの場面の記述でも「なるほど!」と思う箇所はあるのですが、なかでも僕が最近特に意識するようにしている「希望」「楽観」という考え方は、良く自己啓発本ででてくる言葉ですが、やはり大切なんだなぁと改めて感じさせられました。
 EQの観点から捉えると
「希望を持ちつづける」とは、困難に遭遇したり一歩交代を余儀なくされたとき不安に負けないこと、敗北主義に陥らないこと、沈み込んだりしない能力。また「楽観」とは困難に直面した時に無気力や絶望や抑うつに陥らないよう自分を守る態勢を意味します。
 そして楽観や希望の根源にあるものは、心理学でいう「自己効力感」つまり自分は自分の人生を掌握できている、困難にも対応できる、という自信です。何であれ得意な分野ができるとその人の自己効力感は高まり、より大きな目標を目指して冒険したり挑戦したりする意欲がでてきて、難局を乗り切るたびに、それが又自己効力感を強化するのです。
 人間、病んでくると失いがちな「希望」「楽観」ですが、僕も例に漏れず、日常的な悩みがネガティブ思考を引き起こし、だんだん生きる希望すらなくなってしまったのですが、ここ数ヵ月では明確な「希望」を打ち立てたことにより、ポジティブに動けるようになってきました。まだまだ「自己効力感」のような感覚は感じませんが、これから、どんどんトライ&エラーを繰り返して「自己効力感」を強化していこうと思っています。
 第九章「結婚生活の愛憎」編のなかの、夫婦の愛情をどうやって守るかのアドバイスも、あ~なるほどと思うところがありました。↓を読むと結構、納得できませんか? 男と女は違う生き物。それを分かってお互いに大人(?)な対応ができれば、下手な衝突を避けることができるのかもしれませんね。
・男性へのアドバイス
 衝突を回避しないこと。妻にとっては、夫が自分の不平不満をちゃんと聞いてくれること、そして自分の気持ちに共感してくれること(同意する必要はない)が何より重要。
・女性へのアドバイス
 男性にとて最大の苦痛は妻の糾弾が激しすぎる点にあるのだから、妻は夫を非難しないように気をつけるべきである。苦情を言うのはよいが、夫の人格そのものを非難したり軽蔑したりすべきでない。
 あと最後い第十一章「医療とこころ」編のなかで、目を引いたのは「孤独」がもたらす健康のリスクです。会話のない生活は、健康に有害だそうです。その死亡係数は喫煙の死亡リスク1.6を超える2.0。
 僕はプロフィール、そしてエントリー記事にも時々書いているのですが、まだ現状精神的に完全に立ち直れていないのか、人間関係が希薄な状態が続いています。だから、去年を振り返ってみると、まともに人と話した時間はほんとに数える程しかありませんでした。これは今年すこしずつでも改善していかなければと思っています。
 最後に、「境界性パーソナリティ障害」についての記載が1文だけあったので、引用させてください。

 他人の感情に対する脅迫的先入観は、心理的に虐待されて育ち成人後も「境界型人格障害」と診断される不安定な情動の揺れに苦しむ人々に共通して認められる。このような人たちの多くは周囲の人間の感情を察知する能力にすぐれており、幼少期に情緒的虐待を受けた過去をもっている場合が多い。


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